「ひと」に共感してもらう:コンセプトの伝え方

前回に引き続き、『コンセプト』の「つくり方」から、今回は「伝え方」について取り上げて参ります。
どうぞ最後までお付き合いください。


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「ひと」を幸せにするために:コンセプトのつくり方


コンセプトをいかに伝えるか

前回のまとめで、コンセプトとは、
顧客(ユーザー)の願いを叶える=「ひと」を幸せにする
ための考え方であると結びました。

だからこそ、『誰』に対して、幸せを感じてもらいたいかを明確にする必要があります。

そして、その『誰かへの想い』が、より多くの人に共感してもらえるかがヒット商品の『条件』になると考えています。

そのためにも、次の段階として、その考え方(想い)を言語化する作業に入ります。

「言語化」する、つまりユーザーにプレゼンテーションする方法は、ユーザーの【現実】を【理想】の未来に変えるための、解決の【ご提案】をする。
この3つの関係を明確にするのが基本です。

ユーザーにプレゼンテーションする方法

健康食品の例としては、ざっとこんな感じでしょうか。
健康食品のプレゼンテーション方法
(参照文献:プレゼンがうまい人の「図解思考」の技術 永田豊志 著)

この上の2つ、【現実】と【理想】の関係性が、多くのユーザーに「それは自分のことだ」と共感してもらえ、その解決の【ご提案】が、利用したいと思えるために必要なコンセプトの言語化=『キャッチコピー』になります。

キャッチコピーはわかりやすく、シンプルなほうが良いでしょう。その方が力強いメッセージになるからです。

それでは、有名商品を参考にしながらコンセプトの言語化を学んでいきましょう。

大塚製薬の商品に学ぶ

大塚製薬は間違いなく健康食品のイノベーター(革新者)です。
その理由は後で述べるとして、今回は誰もが知っている3商品を取り上げたいと思います。

商品名 キャッチコピー コンセプト 誰に対して(利用イメージ)
オロナミンC 元気ハツラツ! 誰もが飲めるおいしい炭酸栄養飲料 高度成長期の国民。日本中を元気にしたい。
ポカリスエット 水よりも、ヒトの身体に近い水 失われた汗の成分を手軽に補給できる飲み物 スポーツだけでなく、生活の中で汗をかく時
カロリーメイト バランス栄養食 必要な5大栄養素が入っていて、消化吸収も良く、機内でかさばらないようコンパクトなもの 宇宙食などの非常食

オロナミンCの発売は1965年。まさに高度経済成長の真最中です。
経済復興の象徴となる東京オリンピックの開催が1964年ですから、大塚製薬のパイオニアとしての先見性と卓越性がわかります。

ちなみに、オロナミンCは炭酸飲料だったため、医薬品(部外品含む)として認められず、清涼飲料水として発売されました。
つまり、ヤクルトなどと並んで、栄養ドリンクの魁でもあるのです。

「オロナミンC」と言えば、「元気ハツラツ!」
「元気ハツラツ!」と言えば、「オロナミンC」と想起できるぐらい商品とキャッチコピーが一体化しています。

利用したときのイメージも一言でわかりやすく、キャッチコピーとしての理想形だと思います。

次にポカリスエット。これは誕生秘話が感動的です。
この商品化のきっかけは、技術部長がメキシコ出張の時におなかを壊して入院したことからでした。

現地のお医者さんは、ひどい脱水症状の部長に対して炭酸水を手渡し、まず水分をよくとってから栄養分もとるようにと言ったそうです。
苦しみながら部長はひらめきます。
「こんなときに点滴のような水分と栄養分を同時にゴクゴク飲めるものがあればいいのに」と。

それから試行錯誤を経て、点滴液の改良ではなく、汗をかいたときに失われた水分と栄養分を同時に補給できる飲料をつくろうとなりました。

その後の味の研究や販売時の苦労話など、実に読み応えがありますので、ご興味がありましたら下記リンクをぜひ読んでみてください。

最後に、カロリーメイト。
前述したように、宇宙食などの苛酷な環境でも必要な栄養素をしっかりと取れる食品の開発です。
キャッチコピーもわかりやすくズバリ一言「バランス栄養食」です。
もう美しさすら感じますね。こちらも誕生秘話が、読むひとを納得させ、商品の信頼、つまりブランド化につながっています。

(参照記事:大塚製薬製品誕生秘話)


良いプレゼンテーションは「説得」のために行うのではなく、ユーザーに「納得」してもらう仕組みができあがっているといいます。

コンセプトを言語化し、それを伝える方法については、私があれこれとつたなく解説するよりも、多くのヒット商品を見て、実際に感じていただくことをおすすめいたします。

今回のまとめ

多くの人に商品の良さを知ってもらうには「コンセプトの言語化」が必要。
キャッチコピーを、わかりやすくシンプルなもので興味付けして、ストーリーを読んでもらうことで商品への「納得」を得るために工夫したい。
カテゴリー: 知って得する!健康食品マーケットの裏事情 パーマリンク

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