「健康食品」のイメージは約10年でどれほど変化したのか
昨年の平成26年11月26日に東京都生活局より表題の
『平成26年度第4回インターネット都政モニターアンケート結果 健康食品』
が発表されました。
有効回答数は460名
男性228人(49.6%)
女性232人(50.4%)
でした。
年代別では
20代 | 43名 | 9.3% |
---|---|---|
30代 | 87名 | 18.9% |
40代 | 95名 | 20.7% |
50代 | 68名 | 14.8% |
60歳以上 | 167名 | 36.3% |
となっています。
今回該当する「健康食品」は『いわゆる健康食品』と
トクホや栄養機能食品を含む『保健機能食品』
を合わせたものをいいます。
健康食品のイメージの変遷
今回のアンケート結果で非常に興味を抱かされたのは
前回の調査である約10年前の平成15年度と比較したときに
ある一定の「効果がある」というポジティブなイメージは
ほとんど変化がなかったことに対して
「効果がない」、「健康に悪い」
というネガティブなイメージが増加傾向にあったことでした。
リンク先の東京都のアンケート結果では
円グラフにして表示されていますが
約10年前との比較がわかりやすいように表にしました。
回答 | 平成26年 | 平成15年 |
美容・ダイエット・健康維持などの効果がある | 20.9% | 20.6% |
---|---|---|
食事では足りない栄養成分を補う効果がある | 43.9% | 55.1% |
ほとんど効果がない | 25.2% | 13.5% |
かえって健康に悪い | 3.7% | 1.8% |
その他 | 2.8% | 3.4% |
分からない | 2.0% | 1.4% |
薬のように病気を治したり予防したりする効果がある | 1.5% | 4.2% |
(※平成15年の有効回答数は496名)
平成15年といえば西暦2003年です。
前回のシリーズ『「健康食品」を巡る歴史の旅』
でもご紹介した健康食品業界の絶頂期でした。
インターネットのe-コマースが台頭し、
ネット情報による健康食品に対するイメージが
極めて良かった時期だということを
補足させていただきます。
それから約10年が経ち、人々はPCから携帯電話、スマートフォンと
個人が高速でインターネットにつながる環境を手にし、
twitterやfacebookなどのSNSが普及した今、
人々は情報の受け手だけではなく、送り手になる
というように進化しています。
そのようなことを考えれば、今回のアンケート結果も
悲観的に見るのではなく、人々の意識が進化した
と考えることもできます。
今回の東京都の主旨も今年度からはじまる
「企業等の責任において科学的根拠に基づき
食品に機能性を表示できるようになる」など
健康食品を取り巻く環境が変化することに向けての
東京都民に向けた健康食品に対する意識の集約を
目指したものでした。
我々健康食品関連事業者にとっては
このようなデータは非常に貴重で勉強になるものです。
今回からのシリーズは、この東京都の
アンケート結果を軸に考察を進めて
いきたいと考えております。
次回からの調査結果の共有と
弊社の見解もどうぞご期待ください。
【参照】平成26年度第4回インターネット都政モニターアンケート結果 健康食品