売れない新商品をリリースして売り上げを増やしたクライアントがおられます。
さて、そのクライアントですが店売ルートで男性用サプリ(いわゆる精力系サプリ)を販売というか店舗に卸しています。
既存の商品の売れ行きが良いので、同じシリーズで姉妹品を新発売することになりました。
ところが…、この新商品の売れ行きがあまり良くありません。
クライアントも「北さん、あれ全く売れへんわ…。」と愚痴をこぼしておられました。
しかし、数ヶ月が経過したら
「新商品は、相変わらず売れんけど、従来品の方はなぜかめっちゃ売れてるねん。」
と上機嫌でした。
店売ですので、元々の商品と新商品を並べることにより
以前よりも売り場で目立つようになったのです。
新商品の方の売り上げは、芳しくないものの両方で平均すれば
同じスペースで1.2倍の売り上げになっていたのです。
(元々の売り上げが1商品で100万のところ、シリーズ品投入で主商品が200万、
新商品が40万で平均したら元々の1商品分のスペースで120万になったようなイメージです。)
店舗販売では、商品の中身うんぬんよりもいかに売り場で目立つかが重要なのです!
このように、その商品自体は売れなくともその商品があるために
メインの商品の売り上げをサポートする商品もあるのです。
野球でいうとバンド名人や守備固めで出てくる選手のようなものです。
脚光を浴びることは少ないですが、
このようないぶし銀の選手によって確実にチームの勝利数は増えるのです。
他にも、メイン商品の配合そのままで粒の大きさを半分にして粒数を倍にした小粒タイプなどで、
お子様や高齢者などでもごくんと飲み込みやすい商品とか、
通常品が1ヶ月分仕様のところ3ヶ月分や半年分の大容量パックで
割安感を出した商品などよりは倍広いニーズに対応することができるようにして
取りこぼしを少なくする工夫をしている販売者もおられます。
また、健食ではありませんがレトルトカレーなども辛口、中辛、辛口と
複数のバリエーションで陳列されいます。
アパレル業界では、服も選べる楽しさを演出するために
あえて売れないと分かっている不人気色も少量だけ発注するそうです。
大切なのは、会社全体での売り上げでありその結果残る利益の金額です。
企画部:北